山形県立自然博物園・2011年度自然観察会=
第4回・・水生昆虫でわかる川の水質
 参加者13名・講師:山形東高等学校教諭 横山 哲先生
2011年8月6日(土曜)開催
 博物園内を流れる川と、森に溜まる止水にそれぞれ生息している水生昆虫の観察をしました。夏休みの自由研究にもうってつけですが、水生昆虫自体普段目にしないものなので、大人の方にも興味津々の観察会です。講師は山形東高等学校教諭の横山先生をお招きして、採集法と昆虫の特徴や、研究についてもレクチャーを受けました。
 今回採集した場所は3ヶ所で、始めに止水(17.1℃)では、一見澄んだ水ですが、有機物の堆積物が多く採集したバットからは悪臭がして、参加の子供からは「ウンチの臭いみたい」と。探ってみると汚い水の指標生物に挙げられている"ミズムシ"が多く確認できました。2ヶ所目は、石跳川本流(11.9℃)にネットを入れて、川の流れを利用してネットに虫が入るように上流の石を動かします。ここに多く生息していたのは、カワゲラやカゲロウなどきれいな水の指標生物たちです。3ヶ所目は、元玄海を流れる小沢(8.1℃)で、水量が少ないので皆で手づかみで捕獲することに。ここでは、湧水に棲息するヨコエビや、高山性のカワゲラなどを捕獲することができました。
 博物園を流れる川は上流にあたるので、やはり奇麗な水になるわけですが、少し条件が変わると棲息する昆虫が変わることも分かりました。また、汚い水と言っても下水や排水が流れ込んでいる訳ではなく、やはりそこにはそこに棲むべく昆虫や両生類がいることが分かったと思います。先生からは、皆さんが住んでいる所の近くの川で同じように調べてみるともっと違いが分かりますよ、と話を頂いて終了しました。研究がまとまったら博物園に連絡してね!(スタッフ:真鍋)
イベントの様子 (画像クリックで拡大)